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前回、カイコの飼育方法についてのnoteを書きました。今回はその発展として、カイコの繭から糸をとる方法をご紹介しようと思います。 繭から糸を取る所要時間は1~2時間ほどです。結構長いので、時間に余裕があるときに行いましょう。作業は単純で難しいものではありません。ただ、火やお湯を使うので、子どもは大人と一緒にやるようにしましょう。後半は糸をひたすら巻く時間になるので、小さい子だと飽きてしまうかもしれません。数人で交代しながら進めるといいでしょう。 準備するものカイコの糸とり
人の顔はみんな違って個性に溢れています。挨拶を交わす時、その人の顔を必ず見ると思います。 では虫と出会った時はどうでしょうか?顔を見るでしょうか?目を合わせるでしょうか?そういった人は少ないかと思います。理由は簡単で虫の方が圧倒的に小さいからです。しかし、小さいからと言って見逃してしまうのは少し勿体ない。よく見ると虫達もいろいろな顔をしていてそれぞれの魅力が溢れているのです。 今回は魅力溢れる虫の顔を紹介するため「2種のコオロギの顔」と「人の顔ような模様を持つカメムシ」につ
2024年9月30日。 「もう明日から10月か。」 カレンダーは月末にめくるタイプ。一通り9を10にし終えたところで、ふとちょっとした違和感を覚えた。 「なんか忘れてる気がする。」 何かを確実に忘れているんだけど、その「何か」を思い出せないやつ。たまにある。 月末はやることが多い。 請求書をまとめたり、スタッフの勤怠情報をまとめたり、売上報告をしたり。こんちゅうクンである前に一会社員であることを毎月末に思い知らされるのだ。 多忙な月末の業務の一つを忘れているのかもし
はじめにしとしとと降る雨の中、生きものの観察に出かけたことはあるでしょうか。観察と言うと天気の良い晴れた日を選ぶかと思います。では、雨の日に生きものはいないのでしょうか? 今回は雨の日に、こんちゅう館の野外公園を回って生きものを探してみることにしましょう。一体どんな生きものが見つかるでしょうか? さあ、雨の野外公園へ出かけてみましょうさっそく見つけたのは、ジョロウグモの幼体。 近づきすぎたみたいで、大急ぎで逃げていってしまいました。もうじき成体になって、大きくて立派な姿が
皆さんは虫のカードゲームがあることを知っていますでしょうか? 私の幼い頃はゲームセンターで100円を入れるとカードが1枚出てくる「ムシキング」というカードゲームが大流行していて、楽しく遊びました。外国産などの知らないカブトムシやクワガタムシは、ほとんどこの「ムシキング」を通じて、覚えていったと思います。 最近まで、虫のカードゲームといえば「ムシキング」だったのですが、2022年11月から新しい虫のカードゲームが登場しました。それが100円ショップダイソーから登場したトレー
僕の仕事は、昆虫を「伝える」こと。 昆虫館の展示やイベント、掲示物作り、 小学校への出張授業や講演会、 本の執筆、かるたやカレンダー制作、オムシJAPANの監督、 そして、このnoteの記事も。 形は違えど、基本的にはどれも昆虫を「伝える」ということに他なりません。 これまでに仕事を通じていろんな昆虫を伝えてきました。 夏の代名詞で大人気の カブトムシ 虫とり網でとれると歓喜が訪れる ギンヤンマ 毒針をもつ危険昆虫 スズメバチ 臭いにおいを出す カメムシ 身近すぎて嫌わ
昆虫の多様性私は子どもの時から昆虫を追い求めていて、時間さえあればひたすら虫探しをしています。昆虫は多様性に溢れた生き物で、まん丸い種からトゲのある種、空を飛ぶ種から地中深くで生活する種など、姿や生態は様々。毎日のように見たことのない昆虫が見つかるので、楽しくて仕方ありません。 時には、どうしてそんな姿、生態になったのか? と考えてしまうほどの、まさに珍奇といえる昆虫との出会いもあります。 今回は、昆虫の多様性の一端をご紹介すべく、私がこれまで出会った中で推したい「珍奇昆虫
私は5月の上旬に沖縄本島に行っていました。 沖縄は暖かく、本州では見られないサイズのチョウが飛んでいたり、色鮮やかな甲虫がいたり、大興奮の毎日でした。その中で、本州でも見たことがありそうな昆虫がいました。しかし、実際には沖縄などの南西諸島にしか分布していないはずの昆虫で、本州の昆虫によく似た昆虫でした。 昆虫は多様で様々な色や形をしています。ですがその中には、知らなければ間違えてしまう程、似たような見た目をしている昆虫も多く生息しているのです。 今回は似たような見た目を
「ゲーゲンプレス」 「DOGSO」 「くさび」 「シミュレーション」 「パネンカ」 「カテナチオ」 「インテンシティ」 「VAR」 「ボランチ」 「アーリークロス」 「バロテッリ」 知ってる言葉はありましたか? これらはすべて、わかる人にはわかる、ある業界で使われる言葉たち。 その業界とは、 【サッカー】 それぞれの意味の説明は割愛しますが(気になるものがあったら調べてみてね)、 サッカー経験者やサッカー好きにとっては聞いたことのある言葉が多いはず。 中には当たり前す
「小さい頃から昆虫が好きだったんですか?」 昆虫館で働いていると、よく聞かれる質問の一つです。 答えはもちろん「物心ついた頃から虫が好きでした」なのですが、 深くがっつりと虫が好きになったのには、大きなきっかけがありました。 それが、小学校6年生の時に出会った理科の先生です。 昆虫が好きで、昆虫館に就職し、”こんちゅうクン”という変なキャラクターにまでなってしまったわけですが、 その先生がいなければ絶対に今の僕はなかったと断言できます。 今回は、僕“こんちゅうクン
2023年12月30日。私は共著者の方々と共に、台湾から新種・ダイオウゴキブリPeriplaneta gigantea(ペリプラネタ・ギガンテア)を記載した論文を出版しました(Yanagisawa et al. 2023)。今回は本種の発見から記載までのお話をご紹介しようと思います。 研究のはじまり2021年夏、私は西表島で見つけた「謎のゴキブリ」の詳細を調べるために、国立感染症研究所を訪れていました。国立感染症研究所には、朝比奈正二郎博士が集めた世界各地のゴキブリ標本が保
すっかり冷え込んできましたね。 さて、 カメムシは好きですか? 今回はそのへんでよく見る、そして、よく聞かれる 身近なカメムシ7種をざっくりと紹介します。 今の時期(秋〜冬)、冬越しのために家に入ってきたり、洗濯物にまぎれこんできたりとカメムシとの出会いが増える季節だからです。 あなたが、あの日あの時あの場所でめぐり逢ったカメムシが 「あの時のあの子、この子だったのか!」ってなって 見知らぬ二人(一人と一匹)のままの存在から 軽く挨拶はするぐらいの顔見知り的な
夏になると虫の鳴き声が聞こえ始めます。秋になるとより多くの虫の声が皆さんの耳に届いているはずです。 しかし、虫が鳴いているな~と何となく聞き流してしまっている方が多いのではないでしょうか?今回はすごく身近なのに、意外と知らない鳴く虫について書いていきます。 ※鳴く虫というとコオロギ、スズムシ、キリギリス、セミなどの音を出す虫のことを言います。今回のnoteではセミは扱わず、秋の鳴く虫について紹介していきます。 鳴く虫の季節春や初夏頃に鳴いている虫もいますが、夏~秋が鳴き声
名言ってすごい。 これまでいくつもの名言に感動し、短い一言が持つ大きな力に励まされてきました。 昔からなんとなく名言とか、心に残った一言なんかをメモっていたのですが(上記の言葉たちがその一部)、それがいつからか「昆虫名言」という変なものが生み出されるようになり、この度新たな商品が完成するに至りました。 それが、 今回は、この昆虫名言カレンダー『オムシのことば 2024CALENDAR』を著者本人が好き放題に解説する回です。 このカレンダーを買おうか迷っている人はその判