『冬の生き物探しのコツ~めくり道編~』
はじめに
先日、私は野外公園を一人で歩きながら生き物を探してみました。天気も良く暖かかったのでキタキチョウが飛んでいたり、カマキリの卵のうを見つけることができました。
ですが、いつも同じ種類の生き物しか探すことができません。
冬は生き物を見つけることは難しいです。
そこで今回は、昆虫採集に人生を捧げていると言っても良いでしょうゴキブリトしずまさんに『冬の生き物探しのコツ』を聞いてみました。
この人に聞いてみた!
めぐみ:『冬の生き物探しのコツ』を教えてくれるのはゴキブリ大好きな当園のスタッフ「ゴキブリストしずま」さんです。
冬の時期にはどんな場所をどうやって探せば、生き物を見つけることができるでしょうか?
しずま:冬は虫も動かずにジッとしながら寒さをやり過ごしています。
なので冬は網を振ったりせずに、ゆっくり観察したり探したりすることが重要になります。例えば、樹だったら1本1本じっくり観察して探していきます。
冬の時期、虫たちは様々な状態で冬を過ごします。成虫、幼虫、卵などです。見つけたい虫がいるなら、どんな状態で冬越しをするのか図鑑を読んであらかじめ知っておくことが重要です。
『冬の生き物探しのコツ~めくり道~』
しずま:今回は「生き物探しのコツ」の中でも簡単な「めくる」をやってみましょう。
めぐみ:めくる?
しずま:木や石をめくって生き物を探します。
めくり道のススメ
・樹の根本
しずま:まずは樹の根本の枯葉や草をめくっていきます。
乾燥していない、少しジメジメした場所にいろいろな生き物がいます。
枯草や落ち葉の中からはモリチャバネゴキブリの幼虫が出てきました。
・倒れている木をおこす
しずま:倒れている木をおこす。これも一種の「めくり」ですね。
めぐみ:写真は撮れませんでしたが、この他にもトビムシの仲間やムカデの仲間が見つかりました。木の下に隠れていた生き物たちは、あっと言う間に隙間などに隠れて見えなくなってしまいます。
ケースなどを用意しておいて、見つけたらすぐに移動させるとあとからゆっくりと観察できます。
・樹名板の裏
しずま:最後は、樹名板の裏です。
公園の樹には樹の名前が書かれた看板がついていることがあります。これをそっとめくってみると生き物が隠れていることがあります。小さな虫やクモ、時にはヤモリなどがいたりします。
めくり道への一歩
コツを聞いた後はいざ、一人で実践!落ち葉をめくれば見つかるならすぐ見つかるでしょ!と思って始めてはみたものの…。これが意外と難しい!
いつかのシフティングの記事の中でも書きましたが、冬の野外公園は強風で乾燥してしまうのです。落ち葉や枯草があるジメジメした場所を探すのは思った以上に大変です。
結局この日は何も見つけられず…。めくり道への道は険しいのでした。
おわりに
めぐみ:冬は生き物が何にもいないなーなんて思っていましたが、虫たちは実はこんなふうにいろいろな場所に隠れて過ごしているんですね。普段、歩いて探すだけでは見つからない生き物たちをたくさん見つけることができました。
夏はたくさんの生き物が見られる時期ですが、冬にも生き物を見るチャンスはたくさんあります。それに、冬は虫の動きが少ないのでじっくり観察することができます。皆さんも冬にゆっくりと生きものを探して観察してみてください。
めくり道四ヶ条
その一. ひたすらめくるべし
自分がめくった場所にはいなくても、そのすぐ隣の場所にはいるかもしれない!めくってめくってめくるべし!!
その二. めくったら必ず元に戻すべし
石や木があることによって湿度や温度が保たれているので生き物の生息環境を守るためにもめくったら元に戻そう!
その三. めくっちゃいけないものもあると心得よ
人の家の物や場所ではめくらない!こんな生き物がいるかもな~なんて心の中で想像しておこう
その四. 大人は腰を痛める可能性あり。気をつけるべし!
探すことに夢中になって長時間腰を曲げたままの姿勢でいると疲れちゃうよね。腰や膝を適度に伸ばしてストレッチを忘れずに!
「冬の虫探しはめくり続けろ!!」