「春を見つけるフィールドビンゴ」を作って遊んでみよう！
心ソワソワ、ワクワク⁉
2月中旬。磐田市は小春日和のような暖かさで、この日はナナホシテントウやハムシの仲間が花や地面の近くで活動している姿を見つけました。春がもうやってきていることを感じます。
私にとって春は、何か始めなくちゃと心がソワソワする季節です。ちょうど次のnoteの記事を何にしようかと考えていたので春らしいワクワクする記事にしようと思い立ちました。
ワクワクするものといえばゲームやクイズでしょうか？いろいろと考えた結果、今回はビンゴに決定です！
「春」を見つけるゲームをしよう
まずはビンゴを作ろう
今回のビンゴは縦4マス×横4マスで、合計16の単語が入ります。単語を考えてくれたのはこんちゅうクンとゴキブリストしずまです。2人に小さなお子さんにもできるような単語を入れて下さいとお願いすると、あっという間に単語を書いてくれました。早い！
どんな単語を書いたのドキドキしながら見てみました。するとどうでしょう！なんと2人とも同じ単語を同じ欄に書いていたのです！
とてもビックリしました！同じ日に説明して考えてもらいましたが、片方が席を外していた時に別々に説明して書いてもらったので、お互いにどの欄にどんな単語が書かれたのか分からないはずです。偶然でしょうけど、仲が良いのかなとクスッと笑ってしまいました。
2人の考えたビンゴをそれぞれよく見てみましょう。
まずはこんちゅうクンのビンゴです。
パッっと思いつくものもありましたが「ふわふわ」「ふん」「あたたかい」は思いつきません。これは難問の予感です。
ゴキブリストしずまのビンゴはどうでしょう。
「かるいもの」「うすいもの」「ザラザラのもの」
うーん、今のところあてはまるものは全部、葉っぱくらいしか思いあたりません。他にどんなものがあてはまるでしょうか？
どちらも探すのが楽しそうなビンゴですね！
ビンゴをやってみよう
今回はこんちゅうクンのビンゴをやってみます！こんちゅう館奥の自動ドアから野外公園に出てビンゴスタート！
どのくらい見つけられるでしょうか？楽しみです。今日の天気は晴れ時々曇り。野外公園に出ると冷たい風がふいています。ちょっと寒いなと思いながら、何から始めようかとビンゴの用紙を確認すると「かぜ」の2文字を発見！
やった！風がふいている！
さっきまで風が冷たくて嫌だなと思っていたのに現金なものです。冬に風がふいていて嬉しいと思ったのは初めてかもしれません。
東屋の柱で卵みたいなものを発見！でも上の方にくっついててよく見えない…。これはビンゴが終わってから脚立を持って来て観察してみることにしましょう。
落ち葉を踏みしめながら花野へと歩いて来ました。まず目に入るのは菜の花です。ポツポツと花が咲き始めています。
先日はこのあたりにテントウムシが歩いていましたが今日は見つかりません。ビンゴの用紙に書いてるアブラムシもどうやらいないようで残念です。
他に何が見つけられるかな？とビンゴの用紙とにらめっこ。
「くさい」これだ！
咲いている菜の花を両手でソッと囲って鼻を近づけます。
「うん！くさい！」
菜の花の香りが良い香りだと思っている方にごめんなさい。私にとっては鼻がツーンとなる強い匂いで良い香りとは言えないのです。
今度は花壇向かいにある石橋を渡ってみましょう。
池の中に何かいないかと覗いてみます。
お！アメンボ発見！「およいでる」でいいはずです。
トンボの幼虫ヤゴがいないかと、水の中をジッと見つめますがいませんでした。
太陽の光が背中に当たってポカポカしてきました。これは「あたたかい」です。
ちょうど鳥の声も聞こえてきました！一年中、姿の見えるヒヨドリのようです。「なきごえ」をゲットです。
ここでリーチ！「たね」が見つかればビンゴになります！
「たね」を見つけるために坂を上らずに横の脇道を進んでみましょう。
さっそく樹に付いたカマキリの卵を発見！ハラビロカマキリの卵です。
艶々としていて思わず触ってみたくなりました。指でそっと優しく撫でると見た目以上に硬いことが分かりました。実際に触ってみることで本当かどうか確かめることができました！
残りの単語はと見ると、「す」「くも」「たね」「め」など。まだまだ見つかりそうです。
「め」は「芽？」「くも」は「蜘蛛？雲？」どちらでしょう？「め」は私が探しやすい「芽」にしましょう。
今日の空には「雲」がありますし、「蜘蛛」もすぐに見つけられます。「くも」は私の好きな「蜘蛛」を探しましょう！
「め」はすぐ近くにあります。桜の花芽です。見上げてみると思っていた以上に芽が膨らんで、蕾だけでなく葉も出ていました。
日を追うごとに花の蕾が膨らんできているので、きっと皆さんがこの記事を読んでいる頃には花が咲いているかもしれません。
再び「たね」を探します。つる植物が生垣に絡まっていますが「たね」は見当たりません。もうすっかり落ちてしまったでしょう。どこで見つけられるでしょうか？見つけられないかもしれないとドキドキです。
どんどん進んでいくと、小川が見えてきました。そう言えば「つめたい」があったはずです。手を水の中に入れてどのくらい冷たいかな？と確かめてみました。
この日は暖かかったので手を入れた瞬間ぬるいかな？と思いましたが、しばらくそのままでいると、やっぱり冷たい！と感じました。
手を拭いたら、引き続き「たね」「くも」を探します。
目線を上げて周りを見渡してみます。すっかり葉の落ちた樹が見えます。枝先には何か塊がついているようです。
これは「たね」ではないでしょうか。地面に落ちていないか樹の下を見てみます。
あ！落ちてる！どうやらハンノキの果実のようです。この果実の中に小さな種がたくさん入っています。
ビンゴになりました！嬉しいですね！
ビンゴになりましたが、せっかくなので「くも」を見つけたいと思います。
先程から生垣や花の上を見ていますが見つかりません。地面には徘徊性のコモリグモの仲間がたくさんいますが、脚がとても速くて逃げられてしまいます。写真を撮りたいので他のクモを探してみることにします。
狙いは東屋です。クモがよく巣を張っている場所です。この時期、クモの多くは幼体で過ごしていて小さな体をしているので、壁や柱をじっくり探して見落とさないようにします。
お！壁の低い位置にクモの幼体を発見しました！コガネグモの幼体のようです。
2つ目のビンゴになりました！2つもビンゴになって嬉しいです！
用紙を見るとまだリーチがあります。3つ目のビンゴがほしい！というわけで「あぶらむし」が出ていそうな場所、菜の花をもう一度見てみることにしました。
菜の花が折れないように優しく根元を掻き分けて探しますが、やっぱり見つかりません。3つ目のビンゴならず・・・！
新しい発見をする嬉しさ
こんちゅうクンに聞いてみた
ビンゴの途中で見つけた卵のような、小さなカタツムリのようなものが何だったのか知るためにもう一度写真を撮ってこんちゅうクンに聞いてみました。
すると、カメムシの卵かも知れませんねという言葉が返ってきました。
でも私が普段よく見るカメムシの卵とはちょっと形が違います。
こんちゅうクンにそう伝えると、図鑑を引いてオオクモヘリカメムシというカメムシの卵を教えてくれました。図鑑を見ると確かに今回の卵の形が似ていました。オオクモヘリカメムシの卵は尖った形をしているところが特徴だそうです。
私が見ていたカメムシの卵とは形が違ったので、カメムシの卵でも丸い以外のこんな形があるのか！と驚きました。
探すことの面白さ
「春を見つけるフィールドビンゴ」で遊んでみて、自分の中での新しい発見や新しい出会いにとてもワクワクドキドキできるビンゴとなりました。
探している間、どこにあるかなと空や地面を見たり、この単語には何があてはまるかなと自分なりに考えたりして、「探す」ということがとても面白かったです。
普段は何気なく通り過ぎてしまう風景もじっくりと見て観察することで、新しく発見することができました。そして小さな春を見つける嬉しさを感じることができました。
こんちゅうクンとカメムシの話をしている中で、菜の花にモンシロチョウの幼虫がいることを教えてもらいました。これは自分で探していても気付かなかったです！
おわりに
今回作成したこんちゅうクンとゴキブリストしずまの「春をみつけるフィールドビンゴ」は2025年の春の間(3～5月位までを予定しています)、こんちゅう館にも設置しておきますのでぜひ遊んでみて下さい。
自分でオリジナルビンゴを作って家の周りで探してみたり、友達と遊んでどんなものを見つけられたか話し合っても楽しそうですね。
皆さんも自然をじっくり観察して春をたくさん見つけてみてください。
