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『むしむし飼育教室【ダンゴムシ】』に参加してみた

小さな子どもたちはダンゴムシが大好きですよね。「服のポケットに入れておうちに持って帰ってきちゃった」なんて話をよく聞きます。

私も草取りをしていると、ダンゴムシが草の根本から出てきます。抜いた草を置いておいて、数日後にその草を持ち上げると下からダンゴムシはもちろん、クモなどたくさんの生きものがワラワラと出てくるのでちょっと楽しいです。草はもちろん、またそっと戻しておきます。

もし、ダンゴムシを飼おうと思った時はどうやって飼えばいいんでしょう。そもそもダンゴムシってどういう生きものなんでしょうか。昆虫?昆虫じゃない生きもの?よく分かりません。
そんな時にちょうど当園で『むしむし飼育教室~ダンゴムシ編~』のイベントが開催されたので、参加してみました。

ダンゴムシ、どんなムシ?

初めに、スタッフからダンゴムシがどんな生きものなのか説明があります。
「ダンゴムシは昆虫ではなく、甲殻類とよばれるエビやカニの仲間です。昆虫の体は頭部、胸部、腹部に分かれていますが、ダンゴムシは頭部、胸部、腹部、尾部に分かれています。
すみかは畑や植木鉢の下、倒木の下などいろいろな場所に生息しています。園内には4種類のダンゴムシとワラジムシが生息しています。」

こうやって話を聞いてみると、よく見かけるダンゴムシでも知らないことはたくさんあるんですね。特にダンゴムシの種類ごとの違いやワラジムシとの違いなどは、詳しい人に直接教えてもらわないと分からないものだなと感じました。

昆虫の触角とダンゴムシの触角の違い
丸くなるダンゴムシ、丸くならないワラジムシ
ダンゴムシとワラジムシの違いは分かるかな?
オスとメスはどこが違う?

ダンゴムシ探し

次はいよいよダンゴムシ採集です!
まずはオカダンゴムシ

オカダンゴムシ

どういう場所にいるか教えてもらいながら探します。

オカダンゴムシ探し

「見つけた!」
「いっぱいいる!」
子どもたちの声があちこちから聞こえてきます。が、私はなかなか見つけられません。いっぱいいる?!全然いないよ?と心の中で思いながら探しますが、本当に見つけられません。焦ります。

カエルなら見つけた!

結局、ようやく見つけたオカダンゴムシは1匹だけでした。探そうと思うとなかなか難しい。普段、草取りをしている時は山ほど見かけるのに・・・。

オカダンゴムシはこのくらいの大きさ

日陰エリアへ皆で移動して、他の種類のダンゴムシを探します。

日陰にはどんなダンゴムシがいるのかな

見つからない!

探すダンゴムシはコシビロダンゴムシの仲間です。が、ここでも私はなかなか見つかりません。参加している大人も子どもも「いたいた!」とダンゴムシを見つけています。

コシビロダンゴムシの仲間


のんびり探しているように見せながら心の中では焦ります。見つけられなかったというのだけは避けたい!園芸担当だけど、一応は昆虫館職員!と思いつつ探していきますが、やはり見つけられません。
無理だ、全く見つけられない、そもそもコシビロダンゴムシってどんなの?と思ったのでヘルプを出します。担当スタッフにススッと近づいて
「見つからない。どこにいますか?」と、コソコソッと聞きます。

すると「木の根元にいますよ」と落ち葉をかき分けて出てきたダンゴムシをスッと見せてきます。見つけるのが早いなと思いながら手の中を覗き込むと、思わず「ちっさ!!」と言ってしまうほど小さいダンゴムシです。ビービー弾よりも小さいサイズ。

小さすぎて砂粒だと言われても信じちゃうくらい

これはホントに1匹も見つけられないかもと思いながら、さっきよりも念入りに木の根元を探します。落ち葉をどかした後に、ジッと地面を見つめていると「いました!」
実際の大きさが分からなければ体色も砂っぽい色なので砂粒みたいに見えてしまって気付かないかもしれません。
コロコロッと丸まっている姿で数匹出てきます。0匹にならなくてホッと一安心。

飼育ケース作り


室内に戻って飼育ケースを作っていきます。と、言ってもケースに土などを入れていく簡単な作業。

①腐葉土を入れる

自分ではこの位あればいいかなと腐葉土を飼育ケースに入れますが
「もうちょっと・・・もうちょっと・・・」
とスタッフに言われるのでダンゴムシにちょうどいい腐葉土の深さがあるのかも。

②水を吸わせたミズゴケを入れる
最後にカルシウムのボレー粉を入れて
ダンゴムシを入れて蓋をすれば完成!

「どかした落ち葉は元に戻してあげる。落ち葉をどかしたままにすると地面が乾燥して死んでしまう生きものもいるため」
「飼えなくなったダンゴムシは最初に採ってきた場所にかえす。もし今日持って帰ったダンゴムシが飼いきれないくらい増えたら昆虫館に持ってきてください」
という注意事項を聞いてイベントは終わりました。

身近だけどよく知らないダンゴムシ。
甲殻類のカニ、エビの仲間なのでしっぽがあるということが印象的でした。スタッフがエビのしっぽの部分と話していて、ついついエビフライのしっぽを思い浮かべてしまいました。(エビフライのしっぽは残さずバリバリと食べる派です)

ダンゴムシの子どもは幼生(マンカ幼生)というらしいですが、昆虫では幼虫、私の好きなクモだと幼体というので生きものによって違う呼び方をするんだなと思いました。

意外と見つけられなかったダンゴムシですが、今回参加して、探す「コツ」を掴んだ?はずなので次からはきっとすんなり見つけられるはずでしょう。

次回の『むしむし飼育教室』は【バッタ】です。
バッタ以外にもカマキリ、カブトムシなどの飼育教室がありますので興味を持っていただましたら、年間スケジュールを是非ご覧ください。



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