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巨大テントウムシを探せ!

4月上旬のある日、私は自宅から少し離れた河川敷に行きました。桜があと少しで満開の時期で、訪れた場所では「桜まつり」が開催されていました。屋台が出ていて、花見を楽しむ人で賑わっています。

とても綺麗に咲いていました。申し訳ない話ですが、この場所には別の理由で訪れていて「桜まつり」が開催されていることは知りませんでした。
その別の理由というのが、テントウムシ探しです。なぜテントウムシを探すのかというと、2024年4月13日(土)~5月26日(日)の期間で「テントウムシ展」を開催するためです!

テントウムシ展ポスター

「テントウムシ展」ではなるべく多くのテントウムシを展示したいと思い、河川敷を探しに行きました。河川敷には特異的に生息するテントウムシがいるなど、多くのテントウムシが過ごしやすい環境が整っているため、探すのには欠かせないスポットなのです。今回はそこで探した巨大テントウムシについて書いていきます。


巨大テントウムシ

テントウムシといえば、赤地に黒い点が7つあるナナホシテントウや、黒地に赤い点2つ、オレンジ地に黒い点たくさんなど、同じ種でも複数の模様を持つナミテントウなどが有名で見かけやすい種類です。

ナナホシテントウ
ナミテントウ

よく見るテントウムシはほとんど決まっていますが、実は日本には約190種ものテントウムシが生息しているのです。その中には体長2mm程の小さいテントウムシもいれば、体長1cmを超える大きなテントウムシもいます。
今回は日本最大級のテントウムシのうちの1種、カメノコテントウを探します!

カメノコテントウ

背中の模様がカメの甲羅に似ていることからカメノコテントウと名前がついたと言われています。確かに見事な模様をしています。そして驚くべきはその大きさ。よく見るナナホシテントウと比べるとこんな感じです。

大きさ比較写真

でかい!ナナホシテントウよりも二回り程大きいです。しかし、大きくて目立つはずなのに見たことがないという人も多いのではないでしょうか?なぜあまり見かけないかというと、食べるエサが関係しています。

ナナホシテントウやナミテントウがアブラムシをエサとしているのに対し、カメノコテントウはハムシの幼虫をエサとしています。食べるのはクルミの木の葉を食べるクルミハムシの幼虫や、ヤナギの木の葉を食べるヤナギハムシの幼虫などです。
つまりこれらの木を観察しハムシが付いていれば、カメノコテントウもいる可能性があるということです。ということで、早速探していきます!

カメノコテントウ探し

河川敷に到着した私は対岸にヤナギの木があることに気付きました。もしかしたら!という期待を胸に対岸に向かいます。

対岸のヤナギの木

早速探し始めるとテントウムシを見つけました。

ナミテントウ交尾中

カメノコテントウではありませんでしたが、交尾中のナミテントウです。今回の狙いではないですが、テントウムシが見つかると嬉しくなります。

続けて探していくと、また交尾中のテントウムシかと思えば、模様や体形がテントウムシに似ているヤナギハムシでした。

ヤナギハムシ交尾中

ヤナギハムシも、模様が面白く色味が綺麗な昆虫です。そしてヤナギハムシの幼虫をカメノコテントウが食べるため、カメノコテントウへの期待が高まります。そして、さらにオレンジ色の何かを発見。

カメノコテントウの卵
カメノコテントウの卵

これはカメノコテントウの卵です。ナナホシテントウやナミテントウは黄色い卵を産みますが、カメノコテントウは鮮やかなオレンジ色の卵を産みます。卵があれば、成虫も絶対いると確信し、卵が付いていた周辺を念入りに探します。
しかし、カメノコテントウは見つかりませんでした。その木は一度諦め、付近のヤナギで探していきます。すると、大きなテントウムシが動いているのを発見!

手の上のカメノコテントウ

木についている写真を取ることが出来なかったのですが、カメノコテントウを見つけることが出来ました!捕った時は思わず「でかっ。」と声を出してしまいました。最大級のテントウムシというのは知っていましたが、やはり本物を見た時の衝撃は計り知れないですね。

テントウムシ展

2024年4月13日(土)~5月26日(日)に竜洋昆虫自然観察公園で開催している「テントウムシ展」で今回紹介したカメノコテントウを展示中です。カメノコテントウ以外にも約20種のテントウムシが展示されていますのでお時間ありましたら、ぜひ見に来てください。
皆さんもぜひ本物を見て、新しい発見や衝撃を感じてみてはいかがでしょうか?

テントウムシ展ポスター


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